何をもって成功とするか

2011.10.21

私はかねがね、家づくりでは「3つのフリー」が重要だと説いている。「シックホーム症候群」を引き起こすような有害物質を使わない「ケミカルフリー」。老後の備えとしての「バリアフリー」。そしてもう1つ、忘れてならないのが、修理や手入れの楽な「メンテナンスフリー」である。定年退職して年金暮らしになってから、家のメンテナンスにまとまったカネをかけるのは、なかなかできない。しかし、あちこち傷んだ家をそのままにしておけば、台風や地震で大きな被害を受けることになる。

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将来のことを考えるなら、メンテナンスにカネのかからない家を建てておくしかない。時間がたっても腐らない柱と梁。割れたり、よじれたりしない基礎。丈夫で長持ちする屋根。大地震が来ても壊れない家、隣が火事になっても燃えない家、倒れない家具など。すべて若くて経済的に余裕のあるうちに、準備しておきたいものだ。言ってみれば、将来の安全への投資である。そのためには、まず「見えないところ」にカネをかけること。家にとっていちばん大事なのは土台や柱や配管だが、いずれも外から見えるものではない。見えないからこそ、つい節約したくなる気持ちもわかるが、見えないからこそ、後で手を入れようと思ったら大金がかかることを忘れてはならない。耐久性を考えるなら、柱はやはり太いほうがいいし、多いほうがいい。筋交いもきちんと入っているほうがいい。地盤が軟弱ならきちんと補強しておかなければならないし、基礎のコンクリートは厚いほうがいい。鉄筋を多めに入れて強度を上げておくほうがいい。