アメリカ流のデベロッパーは、開発リスクを負わないビジネス

2011.11.18

ビジョンは不動産開発においては、「建物というハードを供給するビジネスから脱却し、空間をコーディネートするソフト重視のビジネスに比重を移すべき」だと主張し、法制度面でもいずれは「空間」自体を物件の客体とした制度が確立されるだろうと予測しています。現実的には、法改正まで含めた本格的な価値観の転換が実現するには相当の時間を要するでしょうが、方向としては間違っていないでしょう。さらにビジョンは、開発以外の不動産ビジネスでも、ハード的な色彩の薄い業務形態が増えてくると予想しています。

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その代表例が、欧米流の不動産コンサルティング、不動産情報提供、不動産市場調査等のソフトウェア産業です。確かに、これらのニュービジネスが本格的に日本で市民権を得られるようになればしめたものです。ビジョンが指摘しているのはここまでですが、私なりに不動産のソフトウェアビジネスを考えるうえで欠かせないのが、アメリカのデベロッパーのやり方です。アメリカの不動産開発業者、すなわちデベロッパーは、いち早くハード中心の産業から脱却し始めています。日本では、デベロッパーといえば自分のカネで土地を買い、自分のカネで建物を建てて、自らのリスクで売るか貸すかして儲けを独り占めする不動産開発業者のことをいいますが、この形態そのものが既に時代遅れなのです。少なくともアメリカでは、デベロッパーとは不動産開発の企画を出すだけで、自らはリスクを負わない開発業者のことを指します。つまり、アメリカ流のデベロッパーとは、他人のカネで開発をコーディネートしてその手数料を貰うだけで、開発リスクを負わないビジネスなのです(例外的にゼネラルパートナーとして持ち分を持つことはありますが、非常に希です)。