戦後の建設技術史は大まかに三つの時期に分けることができる。終戦直後の復興需要、米駐留軍からの特需時代はあまりみるべきものはない。五〇年の朝鮮戦争を機に米国がわが国の経済自立をめざし始めたことで、政府は産業基盤強化のために傾斜生産方式を採った。電力、石炭、鉄鋼、造船産業の振興に重点的に力を入れた時期で、これが第一期といえる。財政資金によって、大型ダム、石炭土木(深部、海底探鉱、開発など)、大工場の基礎、建物建設などが進んだ。
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続いて六〇年代の本格的高度成長の第二期となる。臨海コンビナート建設が相次ぎ、浚渫、埋立て、港湾、基礎工事などの技術が飛躍的に高まり、原子力発電所建設も軌道にのっていく。これら工事での基礎工事技術の市街地への展開として超高層ビルが実現した。新幹線、高速道路、空港といった社会資本整備にもこれら技術は応用されたが、基本的にこの時期は、民間資金による技術開発促進の時代ともいえよう。七三年の第一次石油ショックを機に、技術的には、停滞期に入る。省エネルギー型建造物の工夫など、経済全体が停滞するなか、目をひく技術的成果はみられなかった。